本屋さんで、読んで、選んで、試してみた!

お気に入りの本等を、ちょっと偏り気味にご案内!

読む:『私が最近弱っているのは毎日「なんとなく」食べているからかもしれない』

ベストセラーとはほど遠かったり、そういえば昔あったよねと懐かしんだり
完全趣味の領域、はたまた、それ本じゃないでしょといったものまで
どこか偏ったチョイスでつらつらと感想を綴っております。
なので、あくまでも個人の感想ということで、ご了解下さい。

 

 

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私がよく行く書店で、この本は

食べ物関係の棚でなく
マナー関係の棚でもなく
健康関連でも、ダイエット関連でもない

どちらかというと
女子向け自己啓発の本棚にありました。


ちょっと違うような
あながち遠くもないような・・・

 

 

 

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私が最近弱っているのは
毎日「なんとなく」食べているから

かもしれない


小倉朋子 文響社

 

 


テレビでは、グルメ番組が数多く紹介され
とてもおいしそうに、出演者達が食されています。

目を見開いて「おいしい〜」
ほっこりとした顔で「やさしい味〜」

でも、これはテレビ。
画面の向こう側での出来事。

 

卵白をメレンゲにした卵かけご飯がありますが
食べたことがある知人曰く

食感が軽すぎて、物足りなく
結局、ぬるっとした卵白が好みだった

と、初めて気づいたそうです。


私の体験では
激賞されていたある調味料を使って
おにぎりを作ってみたら

人工的な味と臭いしか感じず
すぐさま、その調味料とサヨナラをしました。

 

実際に、食べて感じて味わって
自分の感覚を通してみないとわからない。

 


この本の中では
「五感で食べる」ことを、すすめています。


まずは、野菜から試してみる。


色は? 形は? ツヤは?

一口目の味は? 二口目は?

食材を持った時の手触りは?
食感は? 舌触りは? 

においは? 季節毎にどんな変化がある?

食べた時の音は?
口の中で何回か噛んで、どんな音に変わる?

 

 

著者曰く

 

お店では、食材が洗浄、解体され
消費期限が表示された状態で売られています。

現代は、五感を使わなくても
食べることができる環境が整ってます。

それを、既成の情報に頼るのではなく
自分の得た情報で判断する。


脳が欲するものではなく
体の奥底から欲しているものを
五感を使って、磨いていく。


それは、本能とつながっている
「食べる」という行為を使って
自分を「信じる力」を高めていくことに
つながっていきます。

 

…と

 

まとめると、このような事が

書かれているのですが

 

 

著者は、ご自身でも自称してますが
間違いなく「食オタク」‼︎


食べる事って「楽しい」「楽しむこと」
というのが、文章からあふれています。

 


また、テーブルマナーと食の教室を
主宰している著者。


テーブルマナーというと、とても厳しくて
マナー講師は、いつも目くじら立てて
生徒のあら探しをしているイメージ←偏見

 

でも、この方は
そういったイメージからは離れていました。


この方の、マナーが大事と考えているのは


自分以外の万物に対して
身勝手なふるまいをしていないか
という視点にたつこと。

 

いっしょに食事をする『他人』に対してではなく
他人に見られる『自分』でもない。


他人や料理人だけでなく食材、器など
食に関わるすべての存在=万物に対しての
振る舞い方に注視する。

 

魚を裏返して食べるのは、はしたない。

その理由は、下品だから、汚いから
が、一番の理由では『ない』そうです。
(答えは、書籍をご覧ください)

 


書店で、マナーのジャンルでも
ダイエットのジャンルでもない
女性のためのコーナーに置かれていたのは

多くの人に、読んでもらいたい
書店側の意図があったのかも


独特の題名も相まって
「おっ」、と手にとってしまいます。
(そして、私は買いました)

 

食べることは「本能」であると書かれている
この著者の言葉通り


外からの情報ばかりに注目せず
自分の深部(脳味噌ではない)から発する

「今、これが必要」

というサインに耳を傾ける、はじめの一歩は
後々の本当の

「食べるって楽しい」

に、つながっていくかも。

 

食の機能性ばかり先行の情報過多の中

ちょうどよい「消化剤」になります。