本屋さんで、読んで、選んで、試してみた!

お気に入りの本等を、ちょっと偏り気味にご案内!

読む:『お父さんが教える読書感想文の書き方』

ベストセラーとはほど遠かったり、そういえば昔あったよねと懐かしんだり
完全趣味の領域、はたまた、それ本じゃないでしょといったものまで
どこか偏ったチョイスでつらつらと感想を綴っております。
なので、あくまでも個人の感想ということで、ご了解下さい。

 

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私が子供の頃(大昔)は

読書感想文を「書く」にあたって


試行錯誤しながら、原稿用紙の升目を

埋めていました。


それは、それは

苦労と苦痛を伴うものでありました。


そして、こども心に思ったものです。


誰か、わかりやすく

早くできるやり方教えてくれないかな・・・

 


そう思う人たちは、多かったんでしょうね。

 


いまでは、本屋さんに

たくさんの読書感想文の書き方の本が

並んでいます。

 


いいなあ。うらやましい。

 

 

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お父さんが教える読書感想文の書き方

 

赤木かん子   自由国民社

 


その数ある関連本の中で、目に留まったこちら。

著者の方に、見覚えがありました。


著者紹介で「本の探偵」という肩書きを見て

おお、かん子さん! そうだよ、なつかしい!!

と、心の中で叫びました。

 


結構前ですが、ある雑誌の書籍関連のコーナーで

「本の探偵」として、連載をされていたのを

私は、毎回楽しみに読んでいたんです。


あまりの懐かしさに、買ってしまいましたわ。

 


さて。


「お父さんが・・・」と表題になっていますが

もちろん、他の家族でもいい訳で


さらに、書く本人が読んでも大丈夫!

(小学低学年は、まだかな?)

 


冒頭に、「何故、感想文をかくのか?」

という定義があります。


著者本人の見解です、と断りがありますが

「なるほど!」と、思いました。


何のために書くのか、誰に向かって書くのか。


これって、大事。

あるのと、ないのとでは大違い。


目印があると、進みやすいですよね。

 


そして、本選び。


私が、ぼやっとながら感じていた

「自分がおもしろい、楽しいと感じた本は

 感想文が書きにくい」は

あながち、間違ってなかったようです。


その理由も書かれてありまして・・・


そうだよね、感想文を書くことって

やっぱり大変なんだよね、と再認識しました。

 


こうして、本を選ぶ準備をしてから

感想文の書き方に入っていきます。


いかにして、自分の感想をまとめ

効率よく、原稿用紙の空白を攻略していくのか。


このテクニックは、将来

小論文を書くときに役に立つそうです。

 


そう! 小論文も書き方わからなかったな~!!


いいな~、教えてもらえて。

 


この本は、それほど厚みもなく

文字も大きく、そしてなにより

簡潔で、筋道が通ってます。


本を読むことが苦手な大人の方でも

取っ付きやすいと思います。

 


それと、これは感想文の書き方とは

直接関係ないことなんですが・・・

 


最後の章で、著者は幼い頃に自分の創作物が

知らぬ間に勝手に、しかも加筆され


世間に公開されてしまった

苦い経験があると書いています。


何がどう使われるかわからない。


だから、これから書く感想文は

公開されてもいいか、問題ないか

チェックが必要です、と。

 


たかが、子供の感想文に

ちょっと大げさじゃない?

と思う方もいるかもしれませんが


でも、昨今の

SNS上のトラブルを見ると


そんな意図はなかった、思いかけないことが

結果的にはプライバシーの侵害に

なってしまうことがあります。

 


この本が刊行されたのは2009年。

まだ、ここまでSNSが発達してない頃です。


その頃からの著者の警告。


小さい頃から、そういった判断を実践できる

貴重な機会かもしれません。